「格安電池ドットコム」が軌道に乗り始め、次に目を付けたのはフリーマーケット事業です(後述しますが現在は他社に譲渡)。当時は、在庫整理を兼ねてフリーマーケットに出店し「電池の掴み取り」をしていました。その中で、ふと、自分達はもっと良いものが作れるという思いが浮かんだのです。そこで新たな事業「フリーマーケット楽市楽座」を立ち上げて、フリーマーケットの開催業務をスタート始めました。開催するためには出店者と来場者を集めるための準備が必要です。もちろん専門業者に依頼したり人を雇ったりするコストはありませんから、電話番として1人がマンションで待機し、残る2人でひたすらチラシを撒きました。どうにか開催までこぎつけると無情にも雨天で中止になったりと、お手本にできるビジネスがなかったため最初はうまくいかないことも多かったのですが徐々に軌道に乗り始め、開催準備に必要なコストや時間を考えるとどうにか成り立つレベルの「B to C」だった事業が、例えばショッピングモールの集客の一環として駐車場でフリーマーケットを開催するという「B to B」のビジネスモデルを確立できるようになりました。
この時に考えていたのは、電池のネット販売、フリーマーケットの開催業務に続く、第3の事業の存在です。フリーマーケットが「B to B」ビジネスとなりましたが、まだ規模の小さい企業でしたのでさらなるビジネスの拡大が必要でした。そこで第3の事業を買取専門サイトと定めて、商品カテゴリー毎にサイトを1から増やし、拠点の増設によりエリアを広げることで、現在のネット型総合リユース事業が動き始めたというのが大まかな流れです。
そのために全社員を集めているのですが、日々稼働させているB to Cモデルの会社でイベントを開催し続けることはとても大変です。例えば今期の売上予算に対して、1日のイベントでは1日間、1泊2日の場合は2日間、全営業を止め、イベント自体にもそれなりのコストを費やすので、売上だけを捉えたら厳しい面もありますが、それだけの時間とコストをかけてでもメンバー全員が同じ方向を向けるようにしたいんですよね。
「マーケットエンタープライズ」の由来でもありますが、新しい市場を創出し続けたいと考えています。2015年9月にスタートさせたリユースサービスのブランドは「for the Real Reuse」を略して「ReRe(リリ)」。ブランドロゴをモチーフとした梱包キットやギフトラッピングを揃え、保証制度も組み込んでいます。価値ある商品を提供しリユースを身近な存在に感じていただけるようなサービスの拡充、そして、ワクワクしながらお買い物をしていただけるようにホスピタリティー面にも厚みを増してまいります。