【Start up News #1】3分でわかる 海外Start up News ― 海外の最新動向を独自の目線でピックアップ

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< News >

Image by Toshiyuki IMAI

中国でのiPhone出荷台数が2017年第3四半期において1,100万台に回復。2年前では出荷台数が50%落ち込んでいたが、iPhone8の堅調な売上を示した形になった。ちなみに中国市場のスマホ売上台数は「Huawei(ファーフェイ)」が2,200万台の出荷となりAppleのほぼ倍となっている – 参照記事

 

<資金調達/買収/売却>

Image by Waycare

自動車事故の予測を行う「Waycare(ウェイケア)」が230万ドルの資金調達。同社は、車載ナビゲーション、交通信号情報、気象監視などのさまざまなソースからのデータを利用して、都市の道路状況をリアルタイムで把握。 AIを使用して、渋滞や事故につながる可能性の高い要因を計算し、いつそれらが発生するのかを解析し、予測データを行政などに提供する – 参照記事

 

Image by Reaction Commerce

EC業者向けにプラットフォームツールを提供する「Reaction Commerce(リアクションコマース)」が850万ドルの調達。同社は、製品表示、在庫管理、支払い、取引処理など、EC業務のほぼすべてを扱うためのバックエンドツールをEC 業者に提供している。 誰でもReaction Commerceの提供コード にアクセスして、 カスタマイズすることができる – 参照記事

 

Image by Pundi X

東南アジアで仮想通貨プラットフォームを構築する「Pundi X(プンディ)」が400万ドルをICOで調達予定。同社はユビキタス機「Pundi X POS」を置いている小売店やコンビニなど実店舗で簡単に仮想通貨を売買できる環境を提供する。東南アジアではモバイル決済率が23%と低く、実店舗ニーズが高い環境を‘踏まえたサービス構築を目指す – 参照記事

 

Image by LALA World

仮想通貨プラットフォーム「LALA World(ララワールド)」が200万ドルの資金調達。同社はP2P仮想通貨プラットフォームの「LALA Wallet(ララウォレット)」を開発。ユーザーのバイオデータとブロックチェーン情報を組み合わせて独自IDを作成。同IDと紐付けた専用カードを持っていれば世界中どこでも仮想通貨を実店舗で利用でき、海外送金も手数料抜きで行うことができる。また近場の同社チェーン店舗に行けば仮想通貨を現金に換金もできる新たなファイナンスプラットフォームを作ろうとしている – 参照記事

Image by NeuroPace

脳波読み取りハードウェアを開発する「NeuroPace(ニューロペース)」が7,400万ドルの調達。脳波からてんかん発作の前兆現象を読み取り、発作を防ぐための治療時期を 割り出すインプラント製品「RNS」を開発している – 参照記事

 

Image by Shippo

EC業者向けに配送キャリア価格比較APIを提供する「Shippo(シッポー)」が2,000万ドルの資金調達。同社はEC業者向けに、顧客が指定した配送先・指定時間に沿って、最安値の配送キャリアを提案するためのAPIを 開発している – 参照記事

 

Image by Wonder Workshop

知育ロボットスタートアップ「Wonder Workshop(ワンダーワークショップ)」が4,100万ドルの資金調達。ロボットを組み替え、アプリを通じて楽しく遊びながらプログラミングの基礎知識を学ぶことができる – 参照記事

 

Image by Ada Health

医療向けAIチャットボット「Ada Health(エーダヘルス)」が4,700万ドルの資金調達。パーソナライズされた質問を通じて、患者の課題や不安を的確に把握して解決策を提案する。2016年では150万人が利用したとのこと – 参照記事

 

<新製品・サービス>

 

Image by滴滴出行

中国の配車サービス「滴滴出行(ディディチューシン)」が日本の第一交通産業と提携して来春にも日本市場でサービスローンチを目指していると報じられた。第一交通産業は8,700台のタウシーを保有し、その内500台を滴滴出行と連携させる模様。競合の日本交通は5万台を自社アプリで運用している – 参照記事

 

Image by Square

モバイル決済サービスを提供する「Square(スクエア)」がPOSデバイス「Square Register(スクエアレジスター)」を999ドルで販売。これまでiPadにPOS機能を追加する「Square Stand(スクエアスタンド)」を提供していたが、本製品はハードウェアから専用ソフトフェアまで全てが始めから搭載されているモデル – 参照記事

 

Image by Plated

2,300以上のスーパーマーケットを保有する「 Albertsons Companies(アルバートトソンカンパニーズ)」がミールキットサービス「Plated(プレイティード)」を実店舗でも提供する。2億ドルで買収されたPlatedはスーパーでもピックアップ及び購入できるようになる – 参照記事

 

<コラム>

Image by Basti V

2017年に「死んでしまったスタートアップ」11選 – 参照記事

  • Jawbone : 1997年創業。かつてはBluetoothスピーカーの製造を行っていたが、2011年からはウェアラブル市場へ参入。Fitbitと競合し、活動量計測できるスタイリッシュなデザインのリストバンドを販売していた。合計資金調達額は5億4,200万ドル
  • QUIXEY : 2009年創業。アプリ検索エンジンサービスを提供していた。自分の「やりたいこと」キーワードを検索するだけで関連したアプリが表示される従来の検索とは違う側面を持っていた。Alibabaからも調達を受け、中国進出もしていた。合計資金調達額は1億3,400万ドル
  • Juicero : 2013年創業。700ドルの高級スマートジューサーを販売。専用のジュースパックをセットすれば簡単に野菜・フルーツジュースを飲むことができる。合計資金調達額は1億2,100万ドル
  • Yik Yak : 2013年創業。ローカルなソーシャルプラットフォームを開発。匿名性で悪口・ネットいじめが蔓延するという社会問題を引き起こした。合計資金調達額は7,500万ドル
  • Hello : 2012年創業。睡眠トラッキングIoTを開発。創業者は次なるスティーブジョブスと呼ばれていたほどのタレント性を持っており、製品体験やデザインは追求されていたが市場ニーズの低さが破綻につながったようだ。合計資金調達額は4,100万ドル
  • Pearl : 元Appleの従業員たちで2014年に創業された。自動車のバックナンバープレートに搭載する専用カメラ「RearVision」を開発。古い車でも背後の状況をカメラで確認出来る。合計資金調達額は5,000万ドル
  • Sprig : 2012年創業。ベジタリアン専用のフードデリバリーサービス。同業他社のSpoonRocketも破綻しており、フードデリバリー市場の厳しさがわかる。合計資金調達額は5,900万ドル
  • Teforia : 2014年創業。スマート茶葉焙煎機を1,000ドルで販売。合計資金調達額は1,700万ドル
  • Qliance : 2007年創業。 安い保険に加入している低所得者向けの クリニックチェーン。毎月49~89ドルのサブスクリプションを支払えば、あらゆるプライマリーケアや予防ケア、慢性疾患ケアを必要なだけ無制限に提供していた。合計資金調達額は3,700万ドル
  • TV : 2011年創業。ケーブルネットワークの番組をアンテナ/ケーブル端子から受信し、様々なタイプの動画フォーマットにエンコード、それらを顧客が別途用意したUSBハードディスクに保存できるレコードTVサービスを開発していた。合計資金調達額は1,200万ドル
  • Imzy : 2015年創業 : 優しくフレンドリーな投稿に特化したソーシャルプラットフォームを開発。合計資金調達額は1,100万ドル

 

Image by magicatwork

各ソーシャルプラットフォーム上の購買コンバージョン率データが発表された。1位はFacebookの47.7%で、2位のInstagram(8.6%)を抜いてダントツのトップとなった – 参照記事

 

Image by Michael Stern

ソーシャル動画トレンドデータが発表された。フード動画の視聴数は2016年第3四半期比で、Facebook上では30%増、Youtube上では140%となった – 参照記事

 

<編集後記>

Softbankも出資する中国の配車サービス「滴滴出行(ディディチューシン)」と第一交通産業との提携は興味深い。稼働タクシー台数で比較すれば日本交通に劣るが、戦略は全く違うものになるだろう。Uber同様に元データを解析して適切価格の提案、需要と供給を予測して都市交通を最適化させるというデータドリブンな長期戦略が日本交通との大きな差別ポイントなるだろう。世界中で1,400万ドライバーを保有し、3億アクティブユーザー数を保有していることから来る圧倒的なデータ量と 、エンジニアリング経験は日本交通をすでに凌いでいる。日本での展開は法律の関係もあり小さなものになるが、都市交通の最適化という面においてどこよりも大きな役割を果たす可能性を秘めている。

 

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