【第6回ぶっちゃけ社長フォーラム】組織急拡大に潜む罠のすべて(一部公開)

ネオキャリア西澤、SHIFT丹下、マイネット上原、BNG蔵元

2018年2月28日に開催された「第6回BNGぶっちゃけ社長フォーラム」一部プログラムを限定公開致します。

プログラム紹介

■開催日程

2018/2/28

■プログラム

A会場第一部「組織急拡大に潜む罠のすべて」
▶第6回BNGぶっちゃけ社長フォーラム開催報告はこちらから

■登壇者紹介

・登壇者
(株)ネオキャリア 代表取締役 西澤 亮一氏
1978年生まれ、北海道出身。 2000年3月、日本大学商学部卒業。同年4月、新卒で投資会社へ入社。 同年11月、同期新卒9名で株式会社ネオキャリアを設立。取締役に就任。 設立後1年半で赤字4000万円、一時倒産の危機を迎える。2002年、西澤を代表取締役として会社を立て直すことに。就任後より単月黒字化を維持し、1年半後には累積債務を解消。存続の危機を乗り越え、以降、売上、社員数共に成長を遂げてきた。 現在は、「成長し続ける」という全社で掲げる思想の下、「人材・IT・グローバル」領域にて、世界を代表するサービスカンパニーの実現を目指す。 近年よりスタートした海外事業では、人材紹介事業を中心にシンガポール他アジアへ展開。 世界最大級の起業家組織「Entrepreneurs Organization(起業家機構)」に加盟するEO Japanでは、2012年7月より第17期会長を務めあげた。

(株)SHIFT 代表取締役 社長 丹下 大氏
1974年広島県に生まれる。2000年京都大学大学院 工学研究科機械物理工学修了。株式会社インクス(現 SOLIZE株式会社)に入社。たった3名のコンサルティング部門を、5年で50億、140人のコンサルティング部隊に成長させ、コンサルティング部門を牽引。2005年9月に株式会社SHIFTを設立。代表取締役社長に就任。2014年11月に、東証マザーズ上場。海外展開も含め、更なる事業拡大を意欲的に進める。

(株)マイネット 代表取締役 社長 上原 仁氏
1974年生まれ。1998年神戸大学経営学部卒。NTTに入社してインターネット事業開発に従事。2006年7月株式会社マイネット・ジャパン(現マイネット)を創業し同社代表に就任。自社のモバイルCRM事業を国内3万店舗まで育成した後にヤフーへ事業売却。現在はゲームタイトルの移管・再設計を手がけるゲームサービス事業のリーディングカンパニーとして業界を牽引している。
・モデレーター
BNGパートナーズ(株) 代表取締役 会長 蔵元 二郎氏
鹿児島県生まれ。九州大学経済学部経済工学科卒業。大手金融機関にて人事・経営企画に従事した後、グッドウィル・キャリアにて新規事業責任者、社長室長に従事。2002年、ジェイブレイン創業、取締役最高執行責任者就任。同社をベンチャー企業幹部サーチにて国内ナンバーワンに成長させる。09年9月、BNG(*)パートナーズ設立、代表取締役就任。400名以上のベンチャー企業経営者を輩出。毎年3,000名以上の学生に講演をし、次世代アントレプレナーの育成にも力を注ぐ。*BNG=馬鹿が日本を元気にする

[公開可能部分のみを記載]

組織急拡大で出てくる問題点と対処法

蔵元 二郎氏(以下、蔵元)
それではみなさん、よろしくお願い致します。こちらのセッションは「組織拡大に潜む罠のすべて」ということで、いま、最もベンチャー界でドヤ顔をしている3人に来ていただいているのですが…(笑)
まず西澤さんのネオキャリアグループから。従業員数が2009年に100人だったところから8年で1,700人まで急増しました。そして、丹下さんSHIFTは4年で従業員が400人から2,000名になりました。それから、上原さんが3年で60人が650人になりました。

一体どうやってそこまで成長することができたのか。事業成長に関しては、みなさんきっと「僕のセンスです。」とおっしゃると思いますが(笑)(会場笑)一般的に、組織がそれだけ急拡大したら、いろいろな問題点が出てくるかと思います。拡大の過程で、どのような問題が出て、どのように対処したのか…そのあたりを聞いていけたらと思ってますので、ぜひよろしくお願い致します。じゃあ早速、西澤さんからお願いします。

西澤 亮一氏(以下、西澤)
それでいうと毎日なんですけどね(笑)未だに。規模感によっても異なってくるので、どの段階が知りたいのか、会場のみなさんの意見をいただきたいです。それに合わせて話します。

蔵元
じゃあ30人の壁、100人の壁、300人の壁あたりにしましょうか。30人の壁の話が聞きたい人。
(会場挙手)
このくらいですね。100の壁の話が聞きたい人。
(会場挙手)
おお、なるほど。300の壁の話が聞きたい人。
(会場挙手)
…こんな感じです。

西澤
ありがとうございます!まあ…100は勢いですよね(笑)
(会場笑)
頑張って採用して、いろいろ問題が起こって、なんとかなった!…みたいな感じですね。30、50~100人くらいまでに限って言うと、リスクを取って採用できるかどうか、みたいなところはあります。それ以上の規模だと、上場しないと会社としてのブランドがないので、中途でいい方はあまり採れないと思います。ある程度ビジネスモデルが確立されていれば、新卒をある程度まとまって採用して、リスク取って一気に行く、みたいな感じですね。で、多分一時的に離職が「ガッ」と上がってしまうかもしれませんが、そこから徐々に落ち着いていって、結果的に100人くらいになったという感じじゃないかなと。

蔵元
ちなみに、その新卒を「ガッ」って入れるってときはどこに相談したらいいんですか?

西澤
そんときはネオキャリアで。
(会場笑)
新卒採用に関しては、30人規模のときには20人、50人のときに35人採用するって決めていました。新卒採用と同時に、中途も増えていたので、合わせるとちょうど100人くらい。メンバーの7割は新卒者という状況でしたね。ある程度ビジネスモデルでいけるなと思ったタイミングで採用を強化した感じです。そこで一時的に離職が多くなったりとか色々ありますけど、100人までは勢いの問題だと思うので。

蔵元
今の話だと「いろんなことが起こるけど無視しろ」みたいな話ってことですか?

西澤
正直、そのタイミングで「離職率が」とか「新卒に対するケアが」とか心配してたら会社は伸びないですね。ぶっちゃけ。そもそもその時期、ケアしてもらいたくて入ってくる新卒は難しいと思います。会社側としても、自分に自信があってベンチャーに飛び込んでくる新卒の方がいいと思います。確かにケアをすることも重要で、それも一理あるとは思いますが、ある程度やりきってしまわないないと、多分100人規模までいかない、というのが僕の所感ですね。

蔵元
続いて丹下さんいきましょうか。組織拡大について、ズバリどんなことありますか?

丹下 大氏(以下、丹下)
そうですね…。100人くらいの頃、既に拠点がいっぱいあったんですけど、拠点各所で反発があったりもしました。いろいろ考えるようになったきっかけはそこですかね。
あとは…よく「会社の運営(経営)は町の運営」だと言っているんですが、一定の人数を超えてくると、ある一定の問題って言っちゃうのアレですけど、いろいろ問題が増えるんです。でも、それをいちいち気にしてても仕方なくて、それが出るものだと思って対策を打つことが重要ですね。

もうひとつ言うと、僕らの会社だとホットラインというのがあって、社長直属や女性向け、自分の部署を外したものとか色々あるんです。そこに連絡が来たら15分くらいで返そうねと決めてます。社長ホットラインでこの前来たものを挙げると・給料あげてください・上司が嫌いなんで変えてくださいとかありますが、どういうものであれ、すぐ返信するようにしてますね。安心安全に働ける環境がないと、人ってこないんですよね。少なくとも1000人超えるとそういうのは絶対必要。信頼感。「社長に言ったら、絶対何かはしてくれる」という信頼感は必要ですよね。

30人から100人までは、西澤さんもおっしゃってるように「気合と根性」。30人レベルだと、優秀な人同士で、阿吽の呼吸で仕事しますよね。そこから100になるとマネージャーを介する。マネージャーを介するときに同じことができますかって話。当然できるようにするのが当たり前ですけど。「気合と根性」で(笑)。100人から300人の規模感だと、更にそれが二段階になって、次は何が重要かというと。エピソードですね。1,000人までいくと理念があっても通じない。ぶっちゃけ誰もわからないそんなことよりもエピソードが重要。

うちでいうと、会社の入退室のセキュリティが生体認証なんですよね。セキュリティカードだと失くす人がいるじゃないですか。300人超えると絶対失くす人が出てきて、1000人超えるとそれが頻繁に起きる。お客さんのところで起きたら、毎回謝りに行く。こういうの痛々しい話ですよね。だから生体認証以外は認めなかったんです。だけど、指紋認証だと99.9%の確率なので、0.1%の社員が入れないんですよ(笑)そしたらセキュリティカードを勝手に発行した社員がいて。それを見つけたときにすごい怒ったんです、僕。そうすると社長ってこういうことで怒るんだなってエピソードができて、飲み会のときに伝わるんですよ。0.1%でもダメなんだな。って。

こんな風に、会社のDNAを表すエピソードを作ることが大事になってくると思っています。飲み会のネタレベルくらい、簡単にわかりやすいもの。

蔵元
ありがとうございます。開始直後からそれだけぶっちゃけられると後が楽しみです。
(会場笑)
じゃあ、上原社長!組織拡大のひとコマ、どんなものがありますか?

上原 仁氏(以下、上原)
罠…。多分、今その罠にハマってるところなんじゃないかと・・・。
(会場笑)
100人の壁はあまり感じなかったですね。恐らくみなさんと同じような話かもしれないですけど、うちは商売を始めて12年なんですが、最初の6年半ぐらいまでは、30、50人くらいでずっとやっていたんです。気心しれた仲間ばかりの家族主義で。
そんな中、ガラケーからスマホに切り替わる時期で、その時期にやっていたプロダクトをヤフーに事業譲渡しました。そのときに人も一緒についていかさなきゃいけない、要は、仲間を売るのか…みたいなことがありまして。みんなが家族だという気持ちでやっていたのに、みんなを幸せにできたのかを考えたら、そうじゃなかったという…。ここで考え方が、大きく1回切り替わりましたね。メンバーを家族だと思っていたら、成功よりも仲間を取りすぎてしまう。仲間にとってもよくない結果になりかねないですよね。

この話で言うと、ヤフーに行った仲間は、今むっちゃいい感じに出世してるんですよ。その当時のマイネットから転職するよりもヤフーからの方がキャリアがいいに決まってるじゃないですか(笑)という客観的な現実を知るようになりました。

大事にするというのは、仲間を家族として大事にするのではなく、その人のキャリアがより良いものになることに対して責任を持つのが経営だなと思うようになりました。キャリアを守るというのは、お給料をそのままにするとかそういうことではなくて、その人が小さなものでもいいから、挑戦する機会をしっかりと提供する。そして、それが成功すると成功体験となってキャリアとして築かれていく・・・そのような場を提供することなんじゃないかと。そして、もし、そういう場がこの会社で提供できない状態になったのであれば、それは別の道に行った方がその人は幸せである。という観点に切り替えたんです。家族主義からキャリア主義に。

そこから先はM&Aで成長した感じです。ゲームの事業を、世に出てるゲームを人ごとM&Aして、3回のうち1回は人ごと、他2回はタイトルだけ。3回に1回の人が、ある程度運営できるようになったところで次のタイトルにあたってもらう。これを重ねて重ねて、今約40タイトルを運営しています。その結果、集まっている700人がいて、約40タイトルのなかで、新しい言語を覚えられたり新しいキャリア機会を得られたり…という状態になっています。

これでうまくいくぞと思っていたら、最近大変なのがコーポレート部門。いろんな人事制度、財務、経理のルールとかを全部一斉に取り込まなくちゃいけなくなってきたくらいのところで、さすがに大変すぎるとの声が上がり始めてて、最近困ってるって言う・・・。

蔵元
・・・困ってるっていうお話なんですね(苦笑)
(会場爆笑)

上原
そういう罠にハマってるっていう話です。管理体制を整えないままM&Aしすぎちゃいけないよっていうね(苦笑)

組織規模の拡大に伴う社長・トップの役割の変化とは

蔵元
今、仁ちゃんのお話にも出たんですけど、普段からよく受ける質問のひとつに、「規模が拡大するに従って、社長の役割やトップの役割を変えなきゃ、もしくは変わってきた」とか聞くんですが、その辺はいかがですか?

西澤
あ、じゃあ、僕から(笑)よく僕は昔メンバーに言ってたんですけど、10人までって両手分の規模じゃないですか。そういうときって、別に気にしなくても一体感があって、自然と阿吽で動けている状況になりますよね。
これが20人くらいになってくると両手両足規模で。「あれ…よく見えるんだけど、いまいちうまく動かせないところもあるな、みたいな。このあたりからきちんと自分で見に行って、たまにケアしてあげなきゃいけない規模感になってくるんですよね。
次は50人の規模。よく言われるのが、7人のコアを作ると、この7人がまた1人につき7人見られるようになって、丁度50人になる。20から50人くらいの壁っていうのは、自分と同じように動いてくれる7人ができてくれると、その分7倍になってうまくいく。ある程度優秀な経営者だと、この辺もザーッと作りながら100人くらいまでバーッといくんですけどね。

僕が一回やっちゃったのは、もう10年以上前ですが、100人くらいのときに、まだやんちゃな経営者だったこともありまして、比較的口調が荒かったんですよね。で、全体の前で結構厳しい発言をしてしまったんです。そしたら翌日、15人くらいが会社を辞めたいと…。そのときに初めて、「あれ?なんか俺悪いことした?」と思って、役員だとか、他のメンバーに聞いたら「さすがに昨日のはマズいと思いますよ。」と言われて…。そこからは気をつけるようになって、厳しいメッセージについては他の人に任せて、自分は優しい内容を発信するとか、色々コントロールするようになりました。
このあたりから権限委譲が始まったタイミングですね。権限移譲ってこんな風に失敗しないとなかなかできない。僕の場合はこの事件をきっかけに少しずつ渡していった感じですね。

蔵元
丹下さんちなみにどうですか?

丹下
そうですね。この前会社で、保育園作ろうと思って社内に熱いメールを投げたんです。当時話題になった「日本死ね」から始まって、よくよく調べていったら幼稚園とか保育園問題って、こんなにクソだよねって書いたんです。実際はもう少し汚い言葉でしたけど。そしたら一部の社員から「社長、社長のその面白いところは好きなんですけど、そろそろ会社も大きくなってきたんで、そういう言葉はそろそろ謹んでください。」と言われて…。しかもそのときに社内ブランディングが必要だってことも真面目に懇々と言われましたね。

さっきの「社長の役割」って話で言うと、もともと社長ってビジョナリーで、理念作ったり、ビジネスモデルを考える…だと思うんです。例えば、将来的には1,000億目指すけど、まず来年200億どうですかっていう、ちょっと先を見せるのが社長の仕事だと思います。1,000億とか一兆円とかの数字は好き勝手言ってるだけなんで(笑)数字を提示するのは当たり前だけど、もう少し具体的な行動を示して、これならできるよねってみんなに自信をつけさせる。「君が今年100万売り上げた。それを150万にして、それみんなもできたら1.5倍だよね。」とか。そういう、ちょっとできる未来を見せるのが仕事だと思ってます。

これまでは、スタートアップで始めたら、経理も、人事採用も、営業もして、メンバーがケンカしたら間に入らなきゃいけないとか、全部やるじゃないですか。今、めっっっっっちゃ楽!!!!(笑)
(会場笑)
それで言うと、社長の役割が変わるっていうか、やっと本来の社長の役割ができるようになって気持ちいいなって思っています(笑)。一人がさみしいとかよく言ったりする人いるけど、孤独が嫌だったら社長にはなれないし、ビジョンが語れないなら社長やっちゃいけないと思うんです。厳しい言い方をすれば。だってその人についてきてるわけで。社長が「将来わかんないんだよね」とか「来年の売り上げ目標達成できるかわかんないんだよね」とか言っちゃうと、みんなきっと不安がると思う。そこは勉強するなりして、言える自信をつけるべきだし、そういうことに向いてる人がやったらいいのかなと。

だからもし、僕よりも優秀な人がやってくれるんだったら、ほんとサッと任せますね。今、副社長としてすごい人に来てもらってて。その人が来てから株価4倍になったんです。「最近丹下さん意思決定鈍いね」って言われるんですけど、「いや、ちょっと副社長に聞かないと…」っていいますからね(笑)ちゃんと任せるところは任せた方がいいと思いますね。で、僕は僕のキャラを貫き通す。っていう感じです。

蔵元
仁ちゃんいかがですか?

上原
そうですね…今この3人が並んでるのを見て、これちょっと共通してるんだなと思ったのが、みんなスピーカー系ですよね?みんなの前で、一斉に「こっちやー!」ていう類の。業態は別なんですけれども、会社メンバーの恐らく8割方が同一職種というのも共通してますよね。この場合においては、社長のミッションは明確にスピーカーだと思います。

私はよく社員の一部から「社長は壊れたテープレコーダーですね」と言われるんです。「ユーザーさんの方向いて仕事する」これをずっと何回も同じことを言い続けるから。でも、それを言い続けてるから、いちアルバイトもデザイナーも「俺らってどこ向いて仕事してるんやっけ?」と聞くと「ユーザーさんの方です。」と答えられるんですよね。先程、フィロゾフィーの浸透は、ストーリーとともに話さないと…という話があってすごい勉強になるなと思いました(笑)みんなに「こっちの方向いて進んでたら大丈夫や!」ということを伝え続けるのが、同職種、多人数の場合の社長の仕事なんだなと思います。

丹下
それ重要です。朝から晩まで同じこと考えてるの社長しかいないと思うんで。なんか土日とかも誰かに突っ込まれることありません?「今仕事のこと考えてたでしょ」って。当たり前だよって感じですよね(笑)

蔵元
丹下さんも壊れたスピーカーなんでしたっけ?

丹下
そうですね(笑)。仁さんとキャラが似てるような似てないような。冷静と情熱みたいな感じ。
(会場笑)
うちの会社ってソフトウェアテストなんですけど、例えばお客さんがある銀行さんで、「SHIFTさんの単価、高いんです。」言われたとしたら、「ちょっと待ってください。高いってどういう考え方で言ってます?僕らはこういうバリエ出してます。そもそもこういう立ち位置でやってて…」とか、いろんなこと説明してしっかり納得してもらう。そんな話をずーっと経営会議で懇々と毎回言う。役員に「ちょっと営業してみて」って言って。例えば、単価300万とか。コンサルですけど、金額的にはすごく高い。すごく高いので、そういう見積り見た瞬間、お客さんで結構驚く人多いんですよ。それでも懇々と説明しろと。こんな風に毎週同じことを言ってるんですけど、手を替え品を替え、いろんな方法でやってます。でも毎週言う(笑)

蔵元
なるほど…。

(以降、非公開トークに進む)

組織拡大するにあたってのアドバイス・メッセージ

蔵元
もうちょっといろいろ聞きたいんですけど、お時間が迫っていまして。最後に一言ずつ、このセッションのまとめということで、これから組織拡大をされる皆さんへのアドバイスだとかまとめの一言をお願いします。

丹下
単に気合だー!とかそんなの無視しろー!とか言ってるだけですけど大丈夫ですか?
(会場笑)
成り立ってますか?これ参考になってますか?

蔵元
いやでも、実際そうなんだなって。みなさんの意見聞いてみてそうなってますよね。

丹下
まあ、そうですね。3人の共通というか。あ、仁さんは違うか。

上原
途中で話に出ましたが、うちは100人超える段階で、ビジネスモデルができてきたタイミングで急激に成長・拡大していったのですが、皆さんもそうですよね?そうではない?

西澤
いや、そうです。

丹下
そうです。そうです。

上原
ですよね?私は完全にそれだったんです。人数は増やしたかったですけど、収入がそれだけ立ってないとできませんし…。組織拡大できたのなんで?って言われたら「ゲームの仕入モデルというビジネスモデルができたから」につきました。で、こうやって成長してる間は、その過程で罠が出てきてもそんな気にしないで済むっていうのが、正直言うと今そう思ってます。まあ、これからは罠にハマっていくので、その姿をぜひ見ていてください・・・(笑)
(会場笑)
ありがとうございました。
(会場拍手)

西澤さん
あ、僕、大事な話してなかったです。ちゃんと参考になりそうな話、最後に頑張ってします(笑)僕らは「コアが何か」ってずっと考えていて。うちは最初、求人広告の代理店から始まってるんですよね。なので、営業力がコアなんです。でも、世の中的に、テクノロジーだとか、インバウンドだとかって、どんどん世の中の風潮が「営業力って必要ないんじゃないの?」、「営業って仕事いずれなくなるんじゃないの?」って議論ってよくあって…。
じゃあ、改めてコアって何なの?ってところでいうと「誰かに何か売る」ってことで、それは絶対外しちゃいけない。そのコアを、ちゃんと未来永劫不滅なものとしてしっかりと磨いていこうと。それに合わせて今の時代に合わせたテクノロジーやマーケティングを使って、サービスを作っていく。それがうちのやり方。

実は今、社員全体の2割がエンジニアで、外国籍の方も500人くらいいて、営業自体3、4割しかいないんです。でも、営業力はコアなので、そこはきっちりと浸透させる。優秀な新卒をとっても一旦は営業研修をしてもらう。企画・マーケティングにつくビジネスプロデューサーみたいな職種で採用してしている人でも一旦は営業研修をやってもらう。

ここにはこだわってますね。自分たちのコアを組織全体に染み込ませること。ここをハズすと崩れるんで。ハズさないように運営していて、その結果少しずつメンバーが増えていって、今に至ると思います。「何か一つコアとなるものを作ること」、それが大切じゃないかと。そして、そのコアを守りながらその形で進化していく。

蔵元
コアはハズさないと言うことですね。ありがとうございます。
(会場拍手)

蔵元
じゃあ丹下さん、最後に(笑)

丹下
最後になっちゃった(笑)そうですね。繰り返しになっちゃうんですけど、僕はやっぱり、社長がビジネスモデルや会社のフレームワークをしっかり決めとかなきゃいけないと思っていて。やっぱり負ける試合はしたくないんですよね。人を雇えば雇うほど、もしなんかあったらものすごい逆回転入るじゃないですか。だから本当に勝てる試合をするってのが大切だと思うんです。そこだけすごいこだわってるんですよ。将棋でいうと、相手が10駒で僕が20駒、もしくは相手が15駒で相手が20駒とかっていう枠組みを考えてやる。じゃないと僕はやらないんですよ、仕事。「売上足りないからテレアポして取ってこい」ってのは僕は言わないようにしてて。うち、営業開拓はほとんどしないんですよね。

何が言いたいかっていうと、組織が拡大するのって、すーーっと伸びていかなきゃいけないんですよ。例えばこの間も話したんですけど、ブリジストンって会社が4,200億の営業利益出してるんですけど、未だに10%伸び続けている。未だですよ?自動車産業で100年やって、基幹産業で伸び続けてますと。人口が増える限り。僕らは40年のソフトウェアの歴史で、あと60年ずーと伸び続けるんですよ。その伸び続けるってことが重要で、そんなマーケットの中にまず入りましょう。あと、ビジネスモデルは枠組みをしっかりと作ること。

僕らはソフトウェア品質のラストワンマイルなんで、僕らが最終キャリアなんですよ。品質が重要で、品質を良くするとプロジェクトが救われるんですよね。お客さんからすると「こんなめんどくさいことを、こんな値段でやってくれてありがとう」みたいな感じだと思うんです。だから自然と伸びるというか…。あーだこーだという小手先で、他社の成功事例を聞いて、良さそうだからうちもちょっと組織改革やってみるかっていう話って、自分で将棋の駒の打ち手を決めてるのに、途中から作戦変えるみたいなもんじゃないですか。それってものすごく危なくないですか?ゲームで言うと。危ないですよね?変えちゃいけないと思うんです。作戦を。

僕がすごい意識してるのは、とにかく大きなマーケットで、ビジネスモデルちゃんと決めて、絶対勝てる試合をする。これですね。で、みんながそれをやったらすごく褒めてあげる。会社が、みんなが伸びる姿勢を示してあげて、かつ社会性が重要なんで社会に向き合っていく。という風に思っています。

すみません。最後にしゃべりすぎて(笑)どうもありがとうございました。

蔵元
はい、ありがとうございました!
(会場拍手)
大変急成長されている会社の社長のメッセージ、ありがとうございます。それでは3人の社長に盛大な拍手をお願いします!
(会場拍手)

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