部下の評価を適切にするというのは、上司として非常に大事な仕事です。
しかし同時に、適切な評価とは、とても難しいものです。
- 仕事は出来るけどルールを守らない
- 一生懸命だけど、企業の成長に追いついてきていない
- 顧客に可愛がられているのに売上があがらない
- 意欲的に新しいことに取り組むが、求める方向とズレている
などなど、評価するときの悩んだ事例を枚挙すればキリがありません。
そういう場合に、どうしたら適切な評価が出来るようになるのか?
ずいぶん昔になりますが、先輩経営者から教えてもらった上司としての仕事を全うする方法を紹介します。
その方法は、「顔を見ない」という方法です。
「顔を見ない」というのは、当然ですが物理的に顔を見ないという訳ではありません。
対象者を「山田太郎さん」と仮定します。
上司であるあなたは、山田太郎さんを様々な側面から評価します。
- 創業期から在籍している
- とても部下に愛されている
- 他部署の相談にも積極的に対応する
- 営業成績が芳しくない
- 変化をすることを望んでいない
- 地頭は良い
- お客さんにも可愛がられる
このようにプラスとマイナスが多数存在するはずです。
そして、あなたがまっとうな上司であれば、当然のように山田太郎さんへの愛情があり、それが判断を鈍らせてしまう事でしょう。
そこで、「山田太郎さん」を「Aさん」に置き換えることで冷静な判断が出来るようになります。
Aさんは、創業期から在籍している
Aさんは、とても部下に愛されている
Aさんは、他部署の相談にも積極的に対応する
Aさんは、営業成績が芳しくない
Aさんは、変化をすることを望んでいない
Aさんは、地頭は良い
Aさんは、お客さんにも可愛がられる
“もしも”そんなAさんが、あなたの部下に居たなら、あなたはどのような評価をしますか?
このように、山田太郎さんへの個人的な感情を切り離すことで、適切に評価をするという難しい仕事を、少しだけしやすくなります。
つまり情を断ち切るということです。
とても冷たく聞こえるかもしれませんが、
上司は部下に情があること以上に、公平であることを求められます。
なので、情を断ち切るということが、上司としての仕事を全うすることに繋がります。
もし、評価に悩む機会があれば、ぜひ一度ためしてみてください。